
従来の栽培施設では、暖房にかかるエネルギーの損失を避けることを重視し、基本的に施設内の換気を行わないことが推奨されてきました。しかし植物の生育上、新鮮な空気は必要不可欠です。
換気を行わないために発生する問題としては、施設内での暖房機器の効率が悪い、植物の光合成に必要な炭酸ガスが不足する、湿度の調整が困難である、等が挙げられます。
調湿空調装置「モイストプロセッサー」は、これらの問題を解決して施設内の環境を改善し、ランニングコストを削減するだけでなく、農作物の出荷時期・栽培種の多様化など様々なメリットをご提供いたします。
調湿空調装置「モイストプロセッサー」は、従来の空調設備に関する様々なご不満や悩み・問題点を解決するだけでなく、プラスアルファのメリットをご提供いたします。
植物は炭酸ガス(二酸化炭素)を取り込み、光合成を行うことによって炭水化物(糖類)を合成し、それを自身の成長エネルギーとして貯蔵します。しかし、栽培施設を密閉して換気を行わない状態では、光合成に必要な炭酸ガスが大量に不足し、農作物の生長が阻害されてしまいます。
モイストプロセッサーを導入すると、温度と湿度が適切に調整された新鮮な空気が、随時施設内に供給されます。内燃焼暖房器を使って、一時的に炭酸ガス濃度を高めることも可能です。
一般的に栽培施設は密閉されているため、土壌などから発生する水分が外に逃げられず、高湿度の状態となります。従来の栽培施設空調下では、(温度調整のための冷暖房機のみならず)除湿のための除湿機を設置しなければならず、エネルギーの浪費とコスト増大の原因となっていました。
モイストプロセッサーは、取り込んだ外気に塩化リチウム水溶液を触れさせ、湿度を調整してから施設内に給気します。湿度が予め最適化された空気が供給され、施設内の空気はその後も最適湿度帯を維持し続けますので、除湿機を別に設置する必要が無くなります。
栽培施設は、密閉といえども完全な状態ではありませんので、隙間から虫が入り込んでくることがあります。
モイストプロセッサーを使用した場合は、100%外気から給気を行うため、排気とのバランスを調整することで施設内を正圧(外の気圧よりも高い状態)にコントロールし、外からの害虫の侵入を抑制することが可能になります。
モイストプロセッサーで栽培施設内の温度や湿度をコントロールすることにより、自由自在に気候を作り出すことが可能となります。季節や気候に左右されず、市況に合わせて様々な種類の農作物を栽培出来るようになります。
例えば冬の間に施設内を保温・加湿して夏野菜を作付けしますと、春に収穫することが出来ます(促成栽培)。反対に、夏野菜の成長を遅らせて秋に収穫することも出来ます(抑制栽培)。
従来の、栽培施設内の換気をしない状態では、空気中の酸素濃度が十分でないことから、基本的に内部燃焼は出来ません。従って屋外で燃焼させる暖房機器を使用することになりますが、エネルギー効率が低下して燃料代がかさみます。
促成栽培時に施設内の温度を上げる場合には、より一層のエネルギーを必要とし、運転経費が増大して生産コストにも跳ね返ってきます。
モイストプロセッサーは、取り込んだ外気をある程度温度調整してから施設内に給気します。
冬季は、取り込んだ冷たい外気に温かい塩化リチウム溶液を触れさせて湿度を調整しますが、その際、温度も自然と暖かく調整される仕組みです。
これまで石油ヒーターなど暖房機器の温風のみに頼っていた温度調整を、モイストプロセッサーがある程度補助しますので、暖房エネルギーの浪費を従来よりも低減させることが可能です。
また、「2.栽培施設内の除湿」で述べたように除湿機の設置も不要となりますので、その分のコストも合わせて削減することが出来ます。
さらに、モイストプロセッサーは地水熱(地下水の熱)を冷却用の熱源として有効利用し、効率の良い運転を行いますので、従来より大幅に運転コストを削減することが可能となります。